2012年12月4日火曜日

自律した部活

つぐみ (今月は新人戦があるんだよねー。新人戦だから3年の先輩いないし、2年生のうちらががんばんないとね。)
はるか 「おはよ!つぐみぃー。元気?」
つぐみ 「もちもち元気だよ~。」
はるか 「なんだそれ、もちもちって。」
つぐみ 「こまかいことはいいんだよー。」

はるか 「それでさ、今月新人戦でしょ。3年生が引退したから2年のウチらが頑張らないとね。頼んだよ、つぐみ!」
つぐみ 「いやー、頑張るの、はるかだから。よろ~。」
はるか 「ワタシに押し付けるなー。」
つぐみ 「そういう役割でしょ、はるかは。」


はるか 「でもね、ウチらのチームって良いと思わない?うちとつぐみと他の2年のレギュラー、仲いいでしょ?あと、レギュラーの1年生もすごいし。やっぱり、小学でやってきた子は一味違うんだよ。」
つぐみ 「そうだよね。部活の顧問の先生も大分怒らなくなったよね?」
はるか 「そうそう、怒るとめちゃ怖いよね。いまどきありえないし。昭和のスポコン?だっけ、しょうわぁ。」
つぐみ 「だけど、怒られないと分からないことあるぞー。ワタシ勝ちたいし。」
はるか 「顧問、前の学校の部活で結構強かったんだって。だから、私達にも期待しているんだろうなぁ。」
つぐみ 「えっ?だってウチらイケてない?東の学校より強いっしょ。」
はるか 「あそこと比べてどうするのよ。東の学校より、西の学校でしょう?比べるなら。」
つぐみ 「西、無理。絶対無理。だって、西の主将幼稚園のときの一緒だったけど、運動めちゃ上手だし。」
はるか 「今はね。でもウチら頑張る。チームの雰囲気いいじゃない。前よりキビキビしてるしね。なんたって、チームワークがいいのよ。」
つぐみ 「そうなんだけどさー。」
はるか 「そうなんだけどさー、じゃないよ、つぐみ。サーブだって前よりぜんぜん違うし、レシーブだって、随分拾えるようになったんだから。」
つぐみ 「顧問の練習、厳しいから...。」
はるか 「ウチだって勝ちたいし。このチームでね。」
つぐみ 「それはウチだって同じだよ。」
はるか 「ちゃんとみんながポジション出来るようになったでしょう?」
つぐみ 「そうそう、ポジション出来るようになったよね。そう言うの、何て言うんだろうね。」
はるか 「そうだね、ううんんんっと、『責任』?」
つぐみ 「そうかー、ポジションの『責任』が出来てる?みたいな。」
はるか 「つぐみ、それ違う。ポジションの『責任』を果たせてる、だよ。」
つぐみ 「おー、カッコいい。さすがはるか。」
はるか 「だってね、顧問がいないときも、ウチらちゃんと練習するしね。顧問がいないときでもウチらで考えて練習はじめちゃうし、それってすごいと思わない?」
つぐみ 「まーねー。」
はるか 「おいおい、つぐみが威張るところじゃないから。」
つぐみ 「あははっ。」
はるか 「ヨシ、今日も部活頑張ろうっと!」

つぐみ 「っていうことがあってね。」
パパ  「省略し過ぎ。分かりません。(キリッ」
つぐみ 「だからー、ウチらのチーム、責任果たしてるって。」
パパ  「それはいいチームだと思うよ。」
つぐみ 「そうでしょ!」
パパ  「自分たちがしないといけないことを知っているだろう?で、レギュラーがそれぞれのポジションの役割が分かっていて、それをキチンと出来ている。すごいね。」
つぐみ 「えへへっ、照れるー。」
パパ  「それで、顧問の先生がいないときでも自分たちで練習まで考えてやっているんだろう?」
つぐみ 「そうだよ。」
パパ  「顧問の指示を待っていないで、自分たちで考えて行動するのが、また良い。そう言うの、“自律”しているチームって言うんだよ。」
つぐみ 「ジリツって自立?」
パパ  「そっちじゃなくて、律するの“自律”の方。」
つぐみ 「そうなん?」
パパ  「そうなん。」

パパ  (アジャイルな感じのチームだなぁ。仕事場でもこうやって自律してくれればなぁ。中学生だから無邪気にやっているのだろうけど。)



2012年9月4日火曜日

新しいチーム


つぐみ 「ねぇ、パパは生徒会が会社の開発チームと同じだと言っていたけど会社のチームはどんな風なの?」

(ん?何の話だっけ?)
パパ  「なになに?」
つぐみ 「だ・か・らー。昨日、生徒会はパパの会社の開なんとかチームと同じだよ、ってい言ってたでしょ?」
パパ  「あぁ、その話か。どんな風って、どんな風?」
つぐみ 「生徒会は、会長、副会長、会計、書記ってなっているでしょ。それと同じなの?」

(うーん、いろいろあるからなー。どこから説明するかなー)
パパ  「パパの会社ではね、チームはいくつか種類があるんだ。基本的なチームは、チームに必要な役割の技術を持つ人を集めてチームを作る。このチームのメンバは、役割ごとに責任を持つ。自分が担当する役割以外の役割の仕事は詳しくなくてもいい。もうひとつのチームは、チームに必要な役割をチームみんなで補う。Aさんはこれ、Bさんはアレでじゃなくて、AさんでもBさん全員で役割をこなそうとする。」
つぐみ 「へー、一つじゃないんだ。一つだと思っていたよ。」
パパ  「そうだね。少し前までは役割分担するチームばかりだったんだよ。でもね、そうじゃないチームも必要になったんだ。」
つぐみ 「どうして?」
パパ  「生徒会だと、会長、副会長、会計、書記と役割が4つだろう?パパの会社のチームも4つの役割が必要だったとして、今までは、それぞれの役割をすればよかったけれど、そのやり方だとある役割の人が困っているときに助けてあげない人が出てきたんだ。」
つぐみ 「えー、ひどいねー。」
パパ  「そうだろ、同じ会社の同じチームの人なんだよ、困っている人は。だから困っている人を助けてあげて欲しいといっても、困っている人の役割をするための技術を持っていないからできない、って言うんだ。」
つぐみ 「ふーん。そんなの教えてもらってやればいいじゃん。」
パパ  「そう思うよね。まぁ、仕事の技術は難しいことが多いから、教えてもらってすぐに出来るかと言うとそうならないかもしれないし、その方が多いかもしれない。だけど、チームで仕事が終わらなかったら仕事終わらないんだ。」
つぐみ 「仕事が終わらなかったら?」
パパ  「仕事をくれたお客さんが困っちゃう。」
つぐみ 「お客さん、怒る?」
パパ  「怒るね。会社の偉い人も怒るね。」
つぐみ 「パパも?」
パパ  「パパは、チームの面倒を見ているから、怒るのはあと。というより、パパも怒られるな。それより、お客さんが困らないようにチームを助けるね。」
つぐみ 「パパが代わりをするの?」
パパ  「パパは代わりはしない。代わりをする人もいるけどね。それより、そうならないように色々する。」
つぐみ 「そうじゃないチームは?」
パパ  「チームが一つになって、役割をするんだ。チームに求められる役割を全員でやる。いろいろの仕事を全員でやる。もちろん、みんなは得意な仕事も得意じゃない仕事もある。だけど、まず最初にチームのメンバ、と思う。そう思って行動するから、自然とチームの人を気にするんだよ。」
つぐみ 「今までのチームと新しいチームはほかに何が違うの?」
パパ  「新しいチーム?あぁ、新しいチームは、同じ場所で働くことかな。」
つぐみ 「え?会社は同じ場所で働いているんじゃないの?」
パパ  「仕事する場所はあちらこちらにあるんだよ。新しいチームは、同じ場所で働く。これを大事にしている。いままでのチームは、いつもはバラバラでときどき、そう、毎週火曜日とか会議するようなやり方もするんだよ。」
つぐみ 「どう違うの?」
パパ  「みんなで役割をするということは、誰かが困っている事に気付かないと出来ないね。」
つぐみ 「うん。」
パパ  「だから、顔が見れる同じ場所にいないとそれが出来ないから同じ場所で働くことが大事なわけ。一緒にお昼を食べたり、仕事が終わったらお酒を飲んだり、お菓子を食べたり。」
つぐみ 「なぬ?仕事しながらお菓子食べていいのー?大人いいなー!」
パパ  「いいだろー。そうしたかったら早く大人になれば?」
つぐみ 「それは嫌。お菓子だけがいい。」
パパ  「太るぞ。」
つぐみ 「ひゃー。」

2012年8月16日木曜日

生徒会は開発チーム?

つぐみ 「ねぇ、パパ。」
パパ  「ん?」
つぐみ 「この前、『スケジュール作ったら?』といってたじゃん。あれ、どうして?」
パパ  「なんだっけ、それ。」
つぐみ 「体育祭のときに相談した、あれ。」
パパ  「あぁ、体育祭のときに言ったアレか。」
つぐみ 「そうそう、あれ。」
パパ  「だって生徒会全員が関わるんだろう?なら、全員で何するか知っていないと拙いだろ。」
つぐみ 「そんなことないよ、うちが知ってればいいんだよ。だって、宣言したのうちだけだもん。」
パパ  「そんなこないだろう、生徒会は役員全員で活動するんだろう?」
つぐみ 「そうだけど、体育祭はワタシだけだもん。」
パパ  「そうだっけ?誰からも助けてもらわなかったのか。」
つぐみ 「えーっと、はるかに去年の資料を見つけてもらった、かな。」
パパ  「ほら、つぐみ一人だけじゃないじゃないか。」
つぐみ 「そう、だね。」
パパ  「そうだろ?一人じゃないんだから。だから生徒会で活動するんだし。一人なら、要らないんだよ。スケジュールなんて。一人じゃないから必要なんだ。」


つぐみ 「why?」
パパ  「?」
つぐみ 「ほわい↑」
パパ  「何それ。何かするときに、その何かする日が決まっていて、その日までに準備することがあって、それを一人じゃなくて誰かと仕事する必要があったらどうやって一緒に仕事するのを教える?」
つぐみ 「話せばいいじゃん。」
パパ  「人は忘れる。」
つぐみ 「手帳にメモすればいいじゃん。」
パパ  「今回の体育祭は、何を準備した?」
つぐみ 「うーん、去年の資料を見たのと、宣言文を作った二つ?」
パパ  「誰かさん、盛んに練習していなかったっけ?」
つぐみ 「そうでしたそうでした。じゃあ三つ。」
パパ  「終わったことだけど、もう忘れてしまっているだろう?その準備が二倍あっても覚えている自身あるかい。その準備が一人じゃなくて、三人とか五人だったら覚えていられるかな?」
つぐみ 「わからないなー。やってみないと。」
パパ  「じゃあ、その仕事の準備を三人でやるとしたら、全員忘れないで覚えていてやり切れるかと思う?」
つぐみ 「それは分からない...。」
パパ  「だろう?だから何かメモが欲しくなるんだ。そのメモには日にちが必要だ。なぜなら、決まった日までにいろいろ準備しなければならないからね。それにはスケジュールが丁度いいんだよ。」
つぐみ 「そうなんだ。」
パパ  「だいたい、つぐみだってスケジュールが付いた手帳持っているだろう?」
つぐみ 「あ、持ってる持ってる!」
パパ  「なんで持っているの?」
つぐみ 「友達との約束とか、誕生日とか、書いておくから。」
パパ  「そうだろう?家にもあるだろう。そこの出窓にある三角のカレンダー。みんなの予定が書いてあるだろう?なぜあると思う?」
つぐみ 「部活とか週末の予定を書いておく、かな?」
パパ  「で、なんで?」
つぐみ 「ううー、うちの予定をママに教えるため?」
パパ  「ほら、な。誰かと共有したいんだろう?スケジュール。」
(それはそうと、なんでママだけなんだよ)
パパ  「じゃあ生徒会の活動はどうやって共有するつもりなのかな?せいとかいちょうさん!」
つぐみ 「なるほどねー。」
パパ  「わかってくれればいいのだよ。」
つぐみ 「よく考えたら、部活で普通にやってた。」
パパ  「そんなものだよ。だけど、シチュエーションが違えば何故だか出来なくなってしまうことが良くある。仕事なんかでもそうだよ。」
パパ  「フーン。」
(なんだ、その関心がありません的な反応は)


パパ  「パパの仕事では、ソフトウェアを作るときに、そのソフトウェアを作るための専門家を集めてチームを組むんだ。そのチームのメンバ全員で、ソフトウェアをどうやって作るか、いつ何をするかを決めるんだ。チームの専門家が全員進んで考えて。チームのメンバはそれぞれソフトウェアの専門の知識をもっているけど、全員でカバーし合うんだ。なぜなら、ソフトウェアの責任をチームで持っているからね。」
パパ  「生徒会はどうかな?同じかな?なら、体育祭はどうだった?」
つぐみ 「生徒会はソフトウェア作らないよ。」
パパ  「そんなのわかっているよ。生徒会は専門家の集合のようなものだろう。」
つぐみ 「?」
パパ  「会長、会計、書記...。」
つぐみ 「あ!そうか、専門家だ。」
パパ  「そうだろう。そうなら?」
つぐみ 「同じようなチームだね。」
パパ  「なら体育祭はどうだった?チームで動いていた?誰が責任を持ってた?」
つぐみ 「うーん、うちとはるかと先生かな。あと、責任?考えてなかったー。」
パパ  「生徒会の仕事は遊びじゃないんだろう?なら、公式な学校行事だよね。何かミスをしたら怒られちゃうんじゃないのか、先生に。」
つぐみ 「怒られちゃうかどうかは分からないけど、学校行事。」
パパ  「ならチームで、生徒会全員で活動していたかな。」
つぐみ 「していない...。」
パパ  「パパの仕事なら、チームは“開発チーム”って呼ぶんだ。同じように生徒会だって“チーム”だ。」
つぐみ 「そうなんだ。チームなのかー。」
パパ  「生徒会にも任期があるのだろう。ならその間はチームなんだよ。チームだから、全員で同じことを考えて、同じように行動しないとチームがバラバラになってしまうんだよ。」
つぐみ 「チームで活動するって、よく考えると大変だね。」
パパ  「部活の方がシンプルなんだよ。バレーボールとか野球とかチームでゲームするだろう?ゲームだから練習して強くなって、勝たないと。生徒会だって、行事ごとにチームで何かをする。同じなんだよ。チーム。」
つぐみ 「そうかチームかー。パパありがと。」

2012年8月11日土曜日

タスクの定義に必要なこと

つぐみ 「宣言文をいつまでに作るか聞くのと、宣言文を作ることをやらないといけないのかぁ。めんどくさい~。でもやるか!えっと、何に書こうかな。紙に書くか...。
(コツコツ)
つぐみ 「出来たぁ~!こんな感じでどうかな。なかなかな出来栄えだーっと。
つぐみ 「あれ、これいつまでに作ればよかったのか、聞いてくるんだった。明日、三ティに聞いてこよう。」

つぐみ 「ママ、おはよ。」
ママ  「おはよう。今日は朝練あるの?」
つぐみ 「あるよ。だから早起きさんなのだ。」
ママ  「いつもがんばるわね。今朝なに食べる?パン?ごはん?」
つぐみ 「そうだなぁ、なに食べようかなぁ。そうだ、唐子高菜をのりで巻いて食べよう。あと、お茶と。」
つぐみ 「モグモグ。あとは、ヨーグルトっと。」
つぐみ 「今日もがんばるゾ。」


つぐみ 「ねぇ、先生。」
三ティ 「どうかした?つぐみさん。」
つぐみ 「体育祭の開会式の宣言文なんだけれど、いつまでに作ればいいですか。」
三ティ 「当日の前の日までに、一度チェックしておきたいから、そうだなぁ、2日前に見せて欲しいな。」
つぐみ 「おっ。そんなに直ぐなんですね。っていか、ホント直ぐじゃないですか、先生!」
三ティ 「あはは、ちょっとのんびりしていたわね。じゃあ、直ぐにでも作ってもらえるかな、つぐみさん!」
つぐみ 「エッヘン!実は昨日の夜、書いてきたんですよ~。」
三ティ 「おー、それはすごい!見せてもらっていいかな。ところで、これは何か見て書いた?」
つぐみ 「生徒会室にあった去年の資料をみて。」
三ティ 「そうなんだ、なら、大体大丈夫だね。それ、預かっていいかな。」
つぐみ 「はい、どうぞ。」
三ティ 「じゃあ、チェックしたら返すから、帰りにでも職員室によってね。」
つぐみ 「は~い。」

つぐみ 「先生、取りに来ました。」
三ティ 「あー、つぐみさん。見本を見た割には良くかけていたよ。ちょっとだけ、直して欲しいな。赤入れしておいたから、どうして赤入れされたのか考えてね。」
つぐみ 「ありがとうございます。」
(褒めてもらえたのかな)
つぐみ 「あと、何かすることありますか。
三ティ 「そうだねぇ。声を出して読む練習をしておいてくれるかな。1枚くらいなら暗記するつもりで。」
つぐみ 「暗記しないとだめなんですか。」
三ティ 「だって、紙を見ながらって格好悪いでしょ、セイトカイチョウさん。」
つぐみ 「それは格好悪いかなぁ~。」
三ティ 「そうだよ、つぐみさん。だからこの際だから覚えちゃおうよ。つぐみさんならできるよ。」
(そうかなー、やってみようかなー、じゃあやってみようかなー。)
つぐみ 「・・・。じゃあやってみます、先生。」
三ティ 「そう、じゃあがんばってね。」


つぐみ 「コツコツ...。できたー。これであとは覚えるだけ。ちょっと練習してみよう。」
つぐみ 「...」
つぐみ 「中々上手に話せないものなんだなー。つっかえちゃう。自分で書いたのに。不思議だなー。」
つぐみ 「よし、もう一回やろう。...。」
つぐみ 「結構難しいなぁ。でも、ほとんどつっかえなくなったからオーケーだ。」


パパ  「ただいま。何か変わったことあった?」
ママ  「なんかね、つぐみがリビングでやっているわよ。」
パパ  「ふーん。、そうか。ちょっと覗いてみよう。」
パパ  「だいいま、つぐみ。」
つぐみ 「お帰りなさい。」
パパ  「なにやっているんだい?」
つぐみ 「体育祭のね、宣言文を読む練習ぅ。」
パパ  「そうなんだ。上手く読めるようになった?」
つぐみ 「つっかえなくなったよ。あとは覚えるだけ~。」
パパ  「ん?暗記するの?」
つぐみ 「そうだよ。偉い?偉いでしょ。褒めて!」
パパ  「それはすごい。がんばれ。これでいいかい?」
つぐみ 「なにそれー。でもがんばるよ。」
パパ  「ところで、なんで暗記するの?」
つぐみ 「先生がね、暗記して話したほうが格好がいいから、だって。」
パパ  「それはそうだね。その方が格好良いよね。」
つぐみ 「そうでしょうー。」
パパ  「でも、自分で作った文章なんだろう?じゃあ、がんばれ。」
つぐみ 「がんばるよ、生徒会長だしね。」
(そうか、このスプリントバックログのDoneの定義は、宣言文の作成、暗記、当日の宣言、だったんだな。)
パパ  「で、いつだっけ?体育祭は。」
つぐみ 「今度の土曜日だよ。」
(エッ?それはまた直ぐだな。予定空いてたかな。そうか、土曜日か、リリース日が土曜だったわけだ。)
つぐみ 「パパ来るの?」
パパ  「行くけど?」
つぐみ 「来るのか~。」
パパ  「行くけど~。」

つぐみ 「来るのか~。」
パパ  「行くよ~。もう、絶対行く。行くことに決めた。」

つぐみ 「別にいいけど。っていうか、ワタシの勇姿をみるのだー。」
パパ  「はいはい、がんばって。」

パパ  「ところで、スケジュール作ったの?」
つぐみ 「え?作ってないけど。」
パパ  「作ってみたら、って言っただろう?」
つぐみ 「にげろー」


2012年7月19日木曜日

スプリント計画を作ろう


つぐみ 「今朝はトーストになにのせよう。クリームチーズとブルーベリージャムでいいか。飲み物は紅茶っと。あと柑橘類のヨーグルトォ。モグモグ。」
つぐみ 「そう言えば、昨日パパと話した体育祭の宣言って、『開催しまーす!』でお仕舞いじゃない。あれ、違ったっけ?はるかに聞くか。」


つぐみ 「おはようー!はる~。」
はるか 「オハヨ~つぐみ~。つぐみも元気よさそう~。」
つぐみ 「まぁ普通かなぁ。でさぁ、今度体育祭あるじゃん?」
はるか 「ん?『開会します~』ってやつ?」
つぐみ 「そうそう。それ。あれって何するんだっけ?」
はるか 「え?『開会します~』でしょ?」
つぐみ 「それ、うちが言ったのまんまじゃん。去年のことなんて覚えていないからはるかに聞いたのにぃ。ダメだー、はるかダメだったー。」
はるか 「なにそれ!朝からダメダメって!!!酷いのはつぐみじゃん。なに朝から体育祭のことなんて聞くのよ。」
つぐみ 「ごめんごめん。昨日ね、パパに生徒会こと聞かれたから話ししたら、体育祭で生徒会は誰が何をするか紙に書けっていうから、はるかに聞こうかなって。」
はるか 「去年のが残っていると思うから、あとで生徒会室に行こうか。」
つぐみ 「はるか、助かるぅー。」


つぐみ 「はるか、生徒会室に行こうよ。」
はるか 「へーい。」
つぐみ 「どこにあるの。」
はるか 「去年のだから、あっちの棚だね。えっと、このファイルだね。」
(パラパラ)

はるか 「つぐみー、あったよ。これ、これ。」
つぐみ 「はる、サンキュウ!見せて。ほう、なんだ、生徒会長が宣言するのか。大変だね~、生徒会長さんは。」
はるか 「...(突っ込んだら負けなような気がするゾ)」
つぐみ 「今年は誰がやるのかな。あと何するんだ。ええっと、宣言文を用意するのね。宣言だけだから、どのくらい?ふ~ん、原稿用紙1枚くらいなんだ。」
はるか 「(帰ってきた...)」
はるか 「それでどうするの、つぐみん。」
つぐみ 「なに?つぐみんって。だから、パパがさぁー、『体育祭で生徒会は誰が何をするか紙に書けっていうから』ね、調べてるんだって。」
はるか 「で?」
つぐみ 「『体育祭で生徒会は誰が何をするか』だから、生徒会長が宣言するでおしまい。」
はるか 「それだけでいいの?」
つぐみ 「いいんだよ。じゃあ戻ろう。」




パパ  「ただいま。帰ったよ。」
つぐみ 「パパ、お帰りなさい。生徒会の仕事の話を調べてきたよ。体育祭は、生徒会長が宣言をするだけだったよ。
パパ  「おー、そうか調べてきたか。で、何だって?生徒会長が宣言するだけだって?その宣言で何か準備するものがあるのか。」
つぐみ 「だから、宣言文だよ。」
パパ  「そりゃそうだ。で、その宣言文はいつまでに用意するんだい?生徒会長さん。」
つぐみ 「え?うちが用意するの?
パパ  「だってつぐみが生徒会長なんだろう?だったら、つぐみが用意しないで誰が用意するんだ?」
つぐみ 「そーだけど。しまった、生徒会長に何てなるんじゃなかった。」
パパ  「成ってしまったのだから、責任は果たさないとな。」
つぐみ 「それはわかっているよぉ。」
パパ  「じゃあ、整理しようか。体育祭の開会式で、生徒会長が開会宣言する、のかな。それで、宣言文を作らないといけないんだな。その宣言文はいつまでに用意すればいいのかは、知らないんだな。」
つぐみ 「ううう、パパに言われるとうち犯人みたい。」
パパ  「お、それはゴメン。つい、仕事みたいになっちゃったな。」
つぐみ 「パパと一緒に仕事をしている人達かわいそうぉ。」
パパ  「仕事だからいいの!!!」
つぐみ 「いいや、もう。パパが言ったとおりだよ。やること。」
パパ  「体育祭、いつだ?」
つぐみ 「来週。」
パパ  「あれ?来週やるって聞いてたっけ。」
つぐみ 「言ったじゃん。」
(そうだったかな、騙されているような気もするけどな。まぁいいか。)
パパ  「じゃあ、1週間のスプリントだな。で、Doneの定義は無事開会宣言することか。プロセスは、宣言文を作って、誰かに...先生だな...レビューしてもらって、リハーサルやって、当日宣言してか。」
つぐみ 「パパ何ブツブツ言っているの?」
パパ  「ああゴメン、で、調べてきたのは誰か、先生からでも聞いたのか。」
つぐみ 「はるかに聞いたら、生徒会室にファイルがあって、それを見たんだよ。」
パパ  「じゃあファイリングまでやらないとDoneにならないな。宣言文はどのくらいだ?」
つぐみ 「原稿用紙1枚だった。」
パパ  「わかったよ。つまりこういうことだな。生徒会長さんは、○○日までに宣言文を作って、先生にチェックしてもらったら、練習を何回かやって、当日宣言したら、その宣言文をファイルに閉じておく、と。」
つぐみ 「そう...かな。」
パパ  「じゃあ次は何をすればいいと思う?」
つぐみ 「宣言文をいつまでに作るか聞くのと、宣言文を作ること。」
パパ  「いま、パパが話したことを紙に書いてごらん。忘れちゃうから。あと、カレンダーかスケジュール帳にいつに何をするか書いてみてごらん。書いたら見せてみて。」
つぐみ 「わかっぱー。やってみる。」





2012年7月16日月曜日

初めてのプロジェクト

つぐみ 「一番近い予定は、秋季大会の壮行会だね。これは金曜日っと。で、その次は体育祭。これは来週ね。体育祭は体育委員がメインだから、最初と終わりの会の宣言だけか~。」
(何、ボソボソいっているんだ?つぐみは)
パパ  「何かあった?」
つぐみ 「ううん、別に。生徒会長になったら毎週のようにイベントがあって、なっかやることがあるなぁーって。」
パパ  「まだ困ったことはないようだな。相談もないし。」
つぐみ 「まだね。はじまったばかりだし。」
パパ  「そういえば、パパも新しい取組がはじまったよ。」
つぐみ 「何?参考になるかな?」
パパ  「どうかなぁ。なると言えばなるかもなぁ。」
(普通のプロマネの手法を教えても難しいだろうなぁ。隣の部署のアレなら良いかもしれないからちょっと興味を持つか振ってみようか)
パパ  「生徒会は何人だっけ?」
つぐみ 「2年生4人と1年生3人だよ。全部で7人!あと三ティを入れたら8人だね。
(7人か、ちょうどいいな)
パパ  「アジャイルっていう仕事のやり方があってね。丁度7人ぐらいが良いらしいんだ。何か参考になりそうじゃないか。」
つぐみ 「あじゃいる?なんか難しそうぉ。」
パパ  「そんなことないし、全部を最初から知る必要はないよ。まぁ、つぐみには早いかもしれないけれどねぇー
つぐみ 「(カチン!!!何だってー)何!わたしじゃ理解できないって言うの?パパができるならツグミにできないことないって!ちょっと教えてよ。」
(わはは。ツレマシタワー、だな。まだまだ子供だなー。)
パパ  「そこまで言うなら教えてあげよう。今日は遅いからチョットずつな。」


(さて、どこから教えようか。時間も遅いから少しずつで。たしかこの前プリントで年間計画があったよな。ということは、本来なら計画駆動型プロセスのウォータフォールで十分なんだろうな。でも、WBSがどうのとか、言葉で詰まっちゃうだろうから、アジャイルのスクラムをちょっとだけ年間計画に混ぜてやってみるのが一番いいだろうな。良いとこ取りで。)


パパ  「まず、パパの仕事のやり方は“プロジェクト”と呼ぶんだ。“プロジェクト”は、何かを作る、ツグミの場合は生徒会のイベントの運営かな、それごとに何を生み出すか、いつから初めていつまでに終わるか、誰がなにをするか、イベントに必要なお金が確保できているか、というのではじめてできるんだ。どう、理解できる?」
つぐみ 「モ・チ・ロ・ン!」

(ほんとかな)

パパ  「つぐみの生徒会の場合は、イベントの予定日は決まっているから、その準備と後片付けがいつからいつまで、に当たるね。何かを作る、は、イベントは決まっているから、具体的に何を準備するかだね。誰が何をするか、は生徒会の役員がイベントごとに誰がどうするかだね。」
パパ  「予算については、何か知っているかな。」
つぐみ 「三ティからは教えてもらっていない。」
パパ  「多分、パパと同じだと、お金は、年度の初めに予算が決められているから、どう使うかを決めるだけだと思うなぁ。今はそういうことにしておこう。」


パパ  「一番近くて大きなイベントは何?」
つぐみ 「体育祭だよ。」
パパ  「で、生徒会は何をやるんだい?」
つぐみ 「開会式と閉会式の宣言だけ。」
パパ  「なんだい?ずいぶん楽ちんだな。」
つぐみ 「だって、体育委員が4月から準備しているもん。生徒会は9月に決まるんだもん。」
パパ  「そこが変わっているよなぁ。パパが役員のときは、他の役員と同じように4月に決めたからな。」
つぐみ 「時代が違うんだよ、平成だよ。2000年代だよ。
パパ  「うるさいなぁ、歳は仕方がないだろー。」
(遅くなっちゃうから、そろそろ話を戻して)
パパ  「それじゃあ、その体育祭の宣言が初めてのイベントのゴールだな。誰かが、それを言うと。日にちはもう決まっているし。宣言ならお金もかからない。準備は、宣言文を作るだけだな。」
つぐみ 「ナニナニ?もう一回!」
パパ  「だから…、(もう一度繰り返すか)」
つぐみ 「で、どうしたらいいの?」
パパ  「今話したことを紙に書き出して、いつまでに誰が何をすれば良いのか書いてみてごらん。明日の夜、見てあげるから。」
つぐみ 「ほほーい。じゃお休み~」



2012年7月14日土曜日

生徒会の仕事

つぐみ 「生徒会の仕事か~。今まではふつうの生徒だったけど、今日から生徒会長だから頑張らなくっちゃ。そう言えば、1年間の行事のプリントを見て、1年間の活動を考えてって三ティが言っていたけどどういこと?」
つぐみ 「ふぇぇ...。こうやって1年の予定をみるとたくさんあるなぁ。すぐに体育祭でしょ、文化祭もあるし、生徒集会は何回もあるし、鑑賞会も。4月になれば予算や新入生の部活の募集もあるし...。
つぐみ 「それで三ティは何でこのプリントを見て1年間の活動を考えてきて、といったのかなぁ。


つぐみ 「そうか、予定が決められているからそれに合わせて準備をしろってこと?そうかのかなぁ~」
つぐみ 「そうなら、みんなで一緒にやればいいんじゃないかな。そうしようそうしよう。はい、じゃおわり!」



三ティ 「それじゃ生徒会役員のみんな、プリントを見て1年間の活動をどうやろうか考えてきた?」
つぐみ 「生徒会全員でがんばります~!」
ゆきお 「だめじゃん、なんにも考えてねぇな。」
つぐみ 「みんなで頑張ればいいじゃん。仕事のたびに分担決めて。」
ゆきお 「それなら、生徒会に役を決めて当選した意味ないだろう。」
つぐみ 「???」
はるか 「わたしは会計だから、予算や決算とかね。」
かづき 「俺は書記だから、会議の議事録取りだ。」
つぐみ 「あ!そういうことか。そうだよねぇ~、えへへ。」
はるか 「笑ってごまかすな!!!」
三ティ 「そうだよ、やっとわかったかな。イベントや会議ごとに役割を決めて、準備をしましょう、ということです。これまでの生徒会の活動記録は、そこの棚にあるからそれを見て、どのくらい前から準備をしてきたかチェックしてみましょう。」



つぐみ 「っていうことがあったんだ、パパ」
(そんなんで大丈夫なのか?まぁ、所詮中学の生徒会だからな。)
パパ  「で、何か困っていることがあれば相談に乗るよ。」
つぐみ 「じゃあ、関ジャニのCD買って。」
パパ  「それ生徒会と関係ないので却下。」
つぐみ 「ダメかー。」



つぐみ 「年間のお仕事は決まっていて、生徒会の役員の主な役割も決まっていたら、ワタシなにやるんだろうね。あー面倒だから寝ちゃおう。そーしよー。」